2012年9月6日木曜日

[まとめ]貴重資料公開用オープンソースソフト

図書館や博物館では貴重資料(古文書や和綴じ本、掛け軸やら何やら)を電子化してデジタル・アーカイブやら電子化コレクションなどというタイトルでウェブで公開しているのだが、公開形式が結構ばらばらなのでもっと検索がしやすかったりデータが標準化されないかなーと思っている。

で、その一つの解決策としてオープンソースの公開用システムの採用が考えられるので、いつか使いたいなー国内のアーカイブサイトがこういう流れになればいいなーと思ってまとめます。

随時更新予定。

あったらいいなあと思う機能

  • ブラウザ上でデータのアップロード、更新、編集が可能。
  • メタデータと画像データ(JPG、PDF)が登録可能。
  • データは個別、csvやエクセル形式での一括登録・編集が可能。
  • スタイルシートの設定が可能。
  • ぶっちゃけて言うとOJSとかDspaceの貴重資料Ver.

Omeka

URL:http://omeka.org/
関連情報:研究者、図書館、博物館、文書館向けのウェブ出版用オープンソースソフト“Omeka”が正式リリース(2009/6/9、カレントアウェアネス) http://current.ndl.go.jp/node/13156

2012年9月2日日曜日

[まとめ]オンラインで本文が無料で見られる解体新書

ちょいまとめ。
オンラインで全文が無料公開されている解体新書。



「解体新書」基本情報

原著者:Kulmus, Johann Adam(ヨハン・アダムス・クルムス、キュルムス、與般亜覃闕児武思)
訳: 杉田玄白ほか
校訂: 中川淳庵
校閲: 桂川甫周
図:小田野直武
出版者: 須原屋市兵衛
出版年: 安永3 (1774)年

国立国会図書館

提供範囲:序図~巻之四
提供元サイト名: 国立国会図書館デジタル化資料
URL: http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2609149

秋田県立図書館

提供範囲:巻之一~巻之五 ※他館では序図となっている巻が巻之五としている様子。
提供元サイト名: 秋田県立図書館所蔵貴重資料

慶應義塾大学

提供範囲:序図~巻之四
提供元サイト名: 慶応義塾図書館デジタルギャラリー
URL: http://koara-a.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?item_id=3235

長崎大学

提供範囲:序図のみ
提供元サイト名:長崎大学附属図書館医学分館所蔵貴重和漢古書目録
URL: http://www.lb.nagasaki-u.ac.jp/search/ecolle/wakan/data/kaitai/catalog.html

内藤記念くすり博物館

提供範囲: 5冊
提供元サイト名: 収蔵品デジタル・アーカイブ
URL: http://www.eisai.co.jp/museum/information/facility/archive/26363/thumbnail01.html
【参考】学芸員のちょっとコラム:ほんものの解体新書(2004.01.23)http://www.eisai.co.jp/museum/curator/column/040123c.html

National Library of Medicine(米国医学図書館)

提供範囲:序図のみ
提供元サイト名: Historycal Anatomies on the Web


関連リンク

日本医術のことはじめ-まじないから解体新書まで-(九州国立博物館)

http://www.kyuhaku.com/pr/exhibition/exhibition_pre90.html
平成24年5月9日(水)〜7月1日(日)に開催された企画展。東京医科歯科大学図書館所蔵の解体新書を原書と共に展示。有名な表紙のある見開きページのみ上記URLから見ることができる。

コレクション探訪:杉田玄白『解体新書』(印刷博物館)

http://www.printing-museum.org/collection/looking/04_02.html
解説あり。例の表紙も掲載。

江戸東京博物館 開館20周年記念特別展 日本橋(江戸東京博物館)

http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/exhibition/special/2012/05/index.html
平成24年5月26日~7月16日に開催された特別展。江戸東京博物館所蔵の解体新書5冊を展示。例の表紙も上記URLに掲載。

福井県立図書館 貴重資料データベース(福井県立図書館)

http://www.library.pref.fukui.jp/webmuseum/collect/detail.do?data_id=3978
一部画像が閲覧可能。

所蔵している大学図書館(順不同、CiNii Booksより)

http://ci.nii.ac.jp/ncid/BA84920774 同志社大学
http://ci.nii.ac.jp/ncid/BA45286169 筑波大学
http://ci.nii.ac.jp/ncid/BB07514765 名古屋大学
http://ci.nii.ac.jp/ncid/BA59299056 長崎大学
http://ci.nii.ac.jp/ncid/BB03339120 城西大学(序図のみ)
http://ci.nii.ac.jp/ncid/BB02819608 九州大学
http://ci.nii.ac.jp/ncid/BB04773428 東京大学
http://ci.nii.ac.jp/ncid/BB05661011 佐賀大学

※京都教育大学も所蔵があったようだが、図書館の蔵書検索にはヒットしない。
ソース 解体新書の初版本発見/全5巻、京都教育大書庫で(2003.12.01、四国新聞) 
http://www.shikoku-np.co.jp/national/culture_entertainment/article.aspx?id=20031201000309

※京都大学も所蔵しているようだが、NCに所蔵登録はしていない。
http://m.kulib.kyoto-u.ac.jp/webopac/ufirdi.do?ufi_target=catdbl&ufi_locale=ja&pkey=RB00001510

海外図書館の所蔵

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/nlmcatalog/101230712 NLM(米国医学図書館)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/nlmcatalog/101147255 同上

2012年7月30日月曜日

図書館用什器を取り扱っているメーカーリンク

完全に自分用メモ。勝手に分類をしていますが各社様とは関係ありません。順不同。

オフィス家具系

ITOKI http://www.itoki.jp/
 ピーナツ(キャスターあり、折りたたみ不可)、クローバー型(キャスターあり、折りたたみ可能)

KOKUYO http://www.kokuyo.co.jp/
 まが玉(キャスターあり、折りたたみ不可)、ひし形(キャスターあり、折りたたみ不可)、リボン型(キャスターあり、折りたたみ可能)

岡村製作所 http://www.okamura.co.jp/
 lemon型、bread型(2つとも脚を折りたたんでスタッキングが可能だが、キャスターなし)

KONGO http://www.kongo-corp.co.jp/

愛知株式会社 http://www.axona-aichi.com/

図書館用品系


規文堂 http://www.kibundo.co.jp/

キハラ http://www.kihara-lib.co.jp/

伊藤伊 http://www.itin.jp/estimate/index.html

2012年7月29日日曜日

日本図書館史について調べるには

とりあえずこのへんは抑えておくべき?

図書

図書・図書館史,佃一可編集 ; 佃一可 [ほか] 共著,(現代図書館情報学シリーズ / 高山正也, 植松貞夫監修, 11)樹村房, 2012.4
http://ci.nii.ac.jp/ncid/BB09095346

Webサイト

図書館史勉強会@関西 関西文脈の会
http://toshokanshi-w.blogspot.jp/

各団体の沿革

日本図書館協会の歴史(日本図書館協会)
http://www.jla.or.jp/jla/tabid/226/Default.aspx

国立国会図書館小史(国立国会図書館)
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/outline_history.html

JMLAの紹介(日本医学図書館協会)
http://plaza.umin.ac.jp/~jmla/ass/index.html

日本病院ライブラリー協会:パンフレット(日本病院ライブラリー協会)
http://plaza.umin.ac.jp/~jmla/ass/index.html

専門図書館協議会とは(専門図書館協議会)
http://www.jsla.or.jp/about/mokuteki.html

2012年7月21日土曜日

Mendeleyで日本語文献・図書をインポートしてみた

Mendeleyを今更ながらインストール、登録して使い始めて色々と分かってきたことをメモ。

インポート元として試してみたのは以下の3サイト。

  1. CiNiiBooks http://ci.nii.ac.jp/books/
  2. J-STAGE https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja/
  3. 国会図書館サーチ http://iss.ndl.go.jp/

1は普通に連携しているのでデータのインポートはらくらく。ワンクリックでOK。

2は一度RISかBibTexの形式をDLしたあとファイルを開いてインポート。
書誌情報にURLが入っていないのでDOIをコピペしてデータ追加した。本文ファイルも同様。

問題は3。DC-RDFで出力というリンクがあったのでrdfファイルをDLしてインポートしようとしたが、全然だめ。逃げ道としては、CiNiiBooksへ一旦飛んでインポートするという方法が考えられるのだけど、NDL-OPACからCiNiiBooksへの遷移が激しく使えないので現時点ではそれもできない。
(NDLのタイトル情報のデータをCiNiiBooksのタイトルのフォームへそのままぶち込んで検索をかけているようなのだけど、NDLのタイトル情報には著者名などCiNiiのタイトル検索ではノイズになるデータが入っているのでヒットしない。)

ただNDLはRefWorksには対応しているのでRefWorksを利用できる人は一旦Refworksに書誌情報をDLしたあとMendeleyに飛ばすという方法もありかも。
私はRefWorks持ってないのでできませんけど。


ちなみに筆者はあまりMendeleyに関するオンライン上の記事は読まないで適当に使っているんだけど、それでもこれくらいは使えてしまった。という点がすごいかな。


とりあえずNDLの中の人にはもうちょっとがんばっていただきたいと思います。

2012年7月8日日曜日

井上 浩一 (著) ,私もできる西洋史研究―仮想大学に学ぶ,大阪市立大学人文選書, 2012

先日購入した本が非常に良かったので紹介。


・私もできる西洋史研究―仮想(バーチャル)大学に学ぶ (大阪市立大学人文選書) 井上 浩一 amazonリンク CiNiiBooksリンク

ここ数年では「病院図書室デスクマニュアル CiNiiBooksリンク 」クラスに素晴らしい。

この本はタイトルを見れば分かる通り、

  • 西洋史に興味がある一般市民
  • 大学で歴史を専攻している1,2年生

向けである。


だが舞台を「バーチャル大学」に設定し、著者の授業風景を1年から4年までダイジェストでなぞることができるため、

  • 初年次教育を担当することになった大学教員
  • 初年次教育に関わる大学教職員
にとっては授業の進め方や文献検索の指導法、図書館(および司書)の活用にたいへん参考になる。


特に前半部分の「レポートの書き方」については、どうやってプロットを立てていけばよいのか、文献の管理方法等についてもかなり丁寧に書かれているので、歴史専攻以外の大学生にもオススメしたい。

バーチャル大学HPトップ画面バーチャル大学HP
(レポートの書き方や文献検索方法に関する資料が公開されている。)



いくつかツッコミ&補足。

p73で文献検索ツールをいくつか紹介しているが、「本の情報を探す」場合にCiNiiBooks、「全国の大学図書館を探す」場合にはWebcatを紹介している。
CiNiiBooksはWebcatの後継サービスという位置づけであり、来年3月末にサービスを終了する予定のため、重版がかかった場合はこの項目については修正が必要なのではないか。

単にCiNiiBooksの所蔵館検索に不満があるからWebcatを紹介しているだけなのかもしれないけれど。


また、歴史学の世界はまだまだ情報源のメインが紙媒体の史料なので、他分野の研究方法については他の資料を漁るべきだと思う。

2012年7月1日日曜日

主な文献管理ツールの比較

文献管理ツールの比較、既に色々な場所でされていますが自分用に。
EndNote
Desktop
EndNote
Web
Refworks Mendeley Papers
価格\52,290
学生版あり。
機関契約
(Desktop版を
持っていれば利用可能)
機関/個人契約無料
有料オプションあり。
€59 / $79
対応OSWin/Mac問わない問わないWin/Mac/LinuxMacのみ
日本語
インタフェース
×××
本文PDF添付×
(Desktop版(X5)を
持っていれば◯)
PubMed連携
医中誌Web連携××

ざっと比較してみての結論は、英語文献しか必要ないという人はMendeleyで十分、日本語文献も管理したい人はEndNoteってところでしょうか。


私は、CiNii・医中誌Webといった日本語文献の方がよく使うので、職場で契約しているEndNoteWebで十分のようです。デスクトップ版は5万もする割には日本語インタフェースじゃないというのは痛い。


しかしEndNoteやRefworksは機関契約なので大学を卒業or異動で契約外の環境になってしまったら使えないので他のソフトを初めから使うという手もありかも。


2012-07-03追記
RefWorksの価格、本文PDF添付を修正。


2012-07-11追記
EndNote Desktopの価格追記。